旧公国聖騎士団の騎士。司祭ルベウスの護衛。22歳。人当たりはいいが激情家なところもある。
20歳を迎える頃、女性関係の醜聞が問題になり幼馴染であるシェリーとの婚約を解消されている。
教皇の認可を受け、国内外で医術を行使できる「司祭」の一人。32歳。三年前から現在まで、教国内では最年少司祭として知られる。
医士としては優秀だが不養生で生活力に欠けている。
レナート・フリーデン・フェアシュタント
教国の現教皇。尊大に見えるが本質は大らか。生気溢れる40代。アマリアの養父。
色欲には正直だが話の分かる好人物。青年期はやんちゃしていた。その頃から心に決めた人がいる。
教皇専属の護衛を務める「黒騎士」の当代。口数が少なく常に無表情で、人間味が薄い。
『聖戦』の折に数々の魔尾を従えた「聖者」の狂信者。有り体に言えばルベウスのストーカー。
フォニアス大公家の血筋を継ぐ少女。17歳。愛称はシェリー。公務の傍ら、孤児院にて働いている。
おっとりした気質でとても前向き。時に周囲を驚かせる行動力と度胸を見せる。
教国に古くから伝わる装飾華美な神器。どこか気品のある少年の姿をとる。人に取り憑くのが好き。
歴代教皇と共にあったとされる。ケヴィンのことをアーサーと間違える等、人間の認識は大雑把。
銀髪と耳飾りが目を惹く温厚な騎士。推定28歳。ラントやケイトとは友人。
アーグス孤児院出身。志願して入団を果たした叩き上げの聖騎士。院へ援助をしており、シェリーとも交友がある。
聖騎士団の現騎士団長。ケヴィンの実父。50代だがまだまだ現役。現教皇とは浅からぬ縁がある。
80年前の『聖戦』に参加した聖騎士レッドザングの甥。妻とは現在別居している。
腰まで届く三つ編みと眼帯が特徴の大男。愛用の三叉槍を軽々と振り回す白蛇盗賊団の首領。98歳。
『聖戦』の英雄【騎士レッドザング】その人。左目に宿る神宝パンドラの呪いを受けた不死者。
教国の司祭。教国東部の由緒ある家柄に相応の偉勲と権力を持つ。温和だが冷厳な面も。
『聖戦』に参加した英雄【医士フリード】の子孫。先祖とは不仲だった聖姿族との関係は概ね良好。
森の魔女と呼ばれる聖姿族の術士。ティシアの母。癇癖の強い女性。逆上した際の苛烈さは同族にも恐れられるほど。
『聖戦』の英雄【術士クリス】本人。司祭ブルートには心を開く。
人類に宣戦布告した天階魔族・冥王アンゲルの息子。革新派勢力「月華」を率い地上で暗躍する。
帝国に囚われた幼少時に片翼を捥がれたことが影響して、体調と魔力が不安定。
月華の幹部。幾城界に「治療」の概念を広めた地階魔族の末裔。帝国では伯父の名を名乗っている。
『聖戦』にて討伐された【魔王】ヴァルトシアンの長子。少年期は大公家で飼われていた。
宵王を慕う女性。20歳。教国西部出身。母親が狼の亜人であることが露見し、故郷を追われた。
勝気な世話焼き気質。同僚のローグとは何かと喧嘩になるが、付き合い自体は長い。果物が大好物。
アーグス孤児院に引き取られた鼠の亜人。根は素直な性格で、恩人の宵王とキアを妄信的に敬う。
略奪から逃れるため心中した亜人一家の生き残り。治療した司祭ルベウスを恨んでいる。
シェリーの夫。19歳。実直で正義感に熱い性格。近頃は良くも悪くも友人騎士の影響を受けている。
幼い頃から兄同然に慕っていたケヴィンのことは憎からず思っているが、素直になれず衝突しがち。
ケヴィンの先輩騎士。36歳。ジャックを引き入れ、従騎士時代のケイトを指導した。愛称はラント。
実家は南部ニルジース沿いの東部の傍系で市井に明るい。言動は荒い反面、気の好い性格で人望もある。
愛称はケイト。27歳。女性では史上初の叙任となった聖騎士。本来の女性騎士とは持ち場が異なる。
家格は申し分ないが、嫡男が居ない為にどうにか入り婿を迎えたい肉食系女子。
マルク・グラーフ・ヴィルヘルム・アードラー
明るく気さくでやや怠惰。親しみやすい童顔の騎士。本名はマルク。団では数少ない教国東部出身者。
騎士になる為に西部の家系の養子に入る。家柄で入団したケイトを当初は不快に思っていた。
アーサーの乳兄弟でヘレナの従兄。ケイトの父。愛称はケイ。生真面目な性格で苦労性かつ不運。
愛妻家故に後妻を持たず、元上流貴族としての種姓からは退くつもりでいる。娘と従妹には弱い。
ケヴィンの母。幼名はリーナ。アーサーやケイとは昔馴染みで、二人を取り成すうちに強かに育つ。
夫と息子とは別居中。現在は母方の血筋であるダヴコート家の屋敷に住んでいる。
ラントの妹。ケイトの侍女。老齢の母を心配し通いで働いている。幼名はブランカ。
出生前に実家を出た兄とは長い間疎遠だった。成人を機に軟化した態度には少々戸惑い気味。
シェリーの侍女。彼女とは幼少期からの仲で身分を超えた親友。南部ニルジース出身の山猫の亜人。
亜人商に捕まったところを保護され、現在はフェアシュタント家の令嬢として平穏に暮らしている。
城の薬士。優しく穏やかな美女。密かに人気がある。事件を切っ掛けにケヴィンと親交を深めた。
死なない毒見役として大公国で重用されていたバジリスク家の末裔。人外の血を引くとされる。
薬士見習いの少年。仕事熱心で品行方正。アマリアとは直接の血縁ではない。
鈍感な師匠に代わり虫除けに忙しい。アマリアのことは師としても、義姉としても尊敬している。
アマリアの師で、双子の薬士アネモス・アドニス姉弟の祖母。既に他界している娘との面識は無い。
生き物に触れる・触れられることを恐れていた。弟子達や現教皇との出会いを経て克服しつつある。
マルクの弟。郷里から出奔した兄を追ってハードハンド家の使用人となる。少々気が弱い。
薬士や騎士・司祭など交友関係が広く、薬学と医術双方の研究をしている。